仕事ができる人は能力が高いわけではない?

こんにちは薬剤師の赤羽です。皆さんが働いている職場や、グループなどで仕事ができる人っていますよね?私たちはそうゆう人は能力が高いのだと考えます。しかし、私は違うと思っています。仕事ができる人は他人への信頼感が高いのだと思います。つまり、安心して働けているのです。安心して働ける職場づくりこそ、仕事ができる人を増やすための環境づくりです。

集団思考の罠

「集団思考」こそが仕事ができないもっとも大きな原因です。集団思考とは「場の空気に従うこと」です。なぜ集団思考が生じるかと言えば「仲間はずれになる」ことを防ぐためです。人間は原始時代からグループに所属して生きる生物です。グループから弾き出されたらそれは「死」を意味します。グループから弾き出されることに対する恐怖は並大抵ではありません。恐怖心こそが「集団思考」の温床です。この意味で「集団思考」を回避することは極めて難しいことがわかります。

「集団思考」が生じやすいのは「中途半端な仲良しグループ」です。表面上は仲が良さそうに振舞っているのに相手の腹の底がわからず心の中では不信感を抱きあっているグループです。私の偏見ですが、ママ友・パパ友グループ、キラキラなリア充グループ、職場などはこの状態にはまりやすいと考えます。

集団思考のデメリット

集団思考は協調性、同調性を生み出し、安定したグループ運営を可能にするために大切なことです。ただし、大きなデメリットがあります。それが「自分で判断することへの恐怖」です。自分の判断や意見が「集団の意志」に適合しているのかどうかが判断できない場合に何も決められない状態になるのです。この場合、マニュアルやルールを強く求めるようになります。マニュアルやルールがあれば「自分で判断する」ことから解放され「集団の意志」に反する行動をとるリスクが低くなるからです。

この状態にハマった人に「臨機応変」は全く期待できません。「集団の意志」が「自分の意志・意見」よりも過剰に大きくなってしまっているからです。自分ごとであれば容易に判断できることも、全く判断できなくなります。

例えば「大根を買ってくる」についてです。自分一人のことなら簡単に実行することができます。しかし、会社で同じ命令をされたら全く動けなくなります。「どこで買うのか?」、「どのくらいのサイズか?」、「スーパーで買うか、八百屋でかうか?」、「自転車で買いに行くのか?車で行くのか?」など簡単なことが決められなくなります。「大根を買ってきてください」という指令が恐怖でしかないです。

仕事ができないとは?

私が考える仕事ができない状態とはこのことです。「集団思考」の罠にはまり、簡単なことでさえマニュアルやルールがないと決められない状態です。完全に個人の能力以前の問題です。能力によって差がつく前に、「集団思考」からの離脱度で大きな差がつきます。

仕事ができるとは?

仕事ができる人は「集団思考」の罠から逃れている人です。大根だって自分で買い物をするときと同じように簡単に買うことができます。大根を買ってくることに恐怖心はないでしょう。

集団思考の罠から離脱できている人は他人への信頼感が厚い人です。「こんなことで誰も私のことを嫌いにならない、仲間はずれにしない」という信頼感です。

同じ集団でも家族や兄弟、親友、夫婦など信頼しあっている関係性の中では自分の意見を言うことに抵抗がなく、臨機応変な対応が可能だと思います。ルールやマニュアルも必要ないことが多いと思います。

現代に求められる人材は?

現代の経営者は「ルールやマニュアル」に盲目的に従う人材と「臨機応変に状況に対応できる」人材のどちらを必要としてるのでしょう?

私は現代に求められているのは「後者」だと思います。なぜなら情報技術や人工知能の発展でルールやマニュアルでできるような仕事は全てコンピューターやロボットで対応できるようになるからです。

これからの社会で人間がする仕事は「複雑で、めんどくさくて、単一の正解がない」仕事です。この仕事ができるのは「集団思考」から逃れて、「臨機応変」に対応できる人たちです。

そうは言っても「他人を信頼する」ことは非常に難しいことです

どうすれば「他人を信頼」して「集団思考」の罠から逃れることができるのかを引き続き考えていきたい思います。

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