【肥満の考察⑤】食べすぎると太るのは本当か?

こんにちは薬剤師の赤羽です。今回は「食べ過ぎると太るのか?」を検証していきたいと思います。前回までの検証で、「食事制限で痩せることは難しい」、「運動で痩せることは難しい」ことがわかりました。今回は逆に食べ過ぎることは肥満に繋がるのかを検証します。「食べすぎ イラスト」の画像検索結果

食べ過ぎれば太るは当たり前か?

常識的なダイエットの考え方では「食べ過ぎれば太る」ことは当たり前です。では、これは科学的に証明されているのでしょうか?「食べすぎ」と肥満の関係を検証してみましょう。

過食実験

過剰なカロリー摂取と体重増加の関係を調べた研究結果を紹介します(1)。アメリカの刑務所で受刑者を対象に実施された実験です。1日の摂取カロリーを4000キロカロリーに設定し、運動を厳しく制限したところ実験開始当初は順調に体重が増加しました。ところが4−6ヶ月経過した頃には体重が増加しなくなったのです。実験終了時の体重増加率は20−25%程度に止まり、摂取カロリーから予想された体重増加率には全く届かない結果となりました。そして実験終了とともに増加分の体重は元の水準に速やかに戻ってしまいました。この原因は基礎代謝の増加にあると推測されています。元々の基礎代謝は1800キロカロリーだったものが2700キロカロリーまで増加していたのです。

人体は体重を自動的に調整している

今までの結果をまとめます。人体は何らかの体重調整システムを備えていて自動的に体重を調整していることがわかりました。このシステムは「基礎代謝をコントロール」することで、体重を決められた水準に保とうとしています。すなわち「摂取カロリーが多い時は基礎代謝を増やして体重増加を防ぐ」、逆に「摂取カロリーが少ない時は基礎代謝を減らして体重減少を防ぐ」ということです。

何が体重を決めているのか?

一般的にはオーバーカロリーこそが体重増加の原因と考えらえていましたがそれが否定的になったのです。人体は決められた体重(体重セットポイント)を摂取カロリーに関わらず維持しているのです。では、一体なにが体重セットポイントを決めているのでしょうか?もっとも大きな要因は遺伝とされています。しかしそれ以外の要因もあることがわかってきています。次回はその「要因」について探っていきます。

参考文献

世界最新の太らない体 ジェイソン・ファン P115