なぜ生命には終わりがあるのか?②

  • こんにちは薬剤師の赤羽です。前回のブログでは生命に終わりがある理由を利己的な遺伝子という観点から深掘りしてみました。今回はまた別の観点から追求してみたいと思います。

若葉の生えた地球のイラスト

エントロピーの増大

全ての生命体には終わりがあります。これはエントロピー増大の法則という全宇宙を支配する絶対法則のためです。エントロピー増大の法則の事例を一つ紹介します。「きれいな水が入っているコップに絵の具を一滴垂らすと、絵の具が拡散して薄まる。一度薄まった絵の具は決して元の一滴の絵の具に戻ることはない」という現象です。生命体の体内では常にエントロピーの増大が起こっていてそれに抗い続けることで命を保っているのです。

エントロピーの排泄

生命体は低エントロピーのものを摂取し、高エントロピーのものを排泄することで一定のエントロピーを維持しています。すなわちご飯(低エントロピー)を食べてうんこやおしっこ(高エントロピー)をすることです。うんこやおしっこをすることで必死にエントロピー増大に抗っているのです。これは生命体の合成(ご飯を食べる)と分解(うんこやおしっこ)と言い換えることができます。

ではなぜ死ぬのか?

生命体は自身の合成と分解をバランスさせて生命を維持しています。それでうまく釣り合っているならなぜ死ぬのでしょうか?それは生命を維持するためには合成よりも分解を優勢にする必要があるからです。生命現象というのは坂道を登っていくような自然の摂理に逆らった現象です。生命体以外は坂道を転げ落ちてくのが物理法則に乗っ取った自然な成り行きです。生命体は坂道を登り続ける運命を背負っています。なら坂道を自然法則に逆らって登ることが生命現象と言われるからです。坂道を登りつづける運命を背負わされた生命体は常に体を軽くし続ける必要があります。それが分解です。もし、体を軽くすることができないなら自然法則に則って坂道を転げ落ちるでしょう。これが病気と言われる現象です。

まとめ

生命体である以上は宇宙の絶体法則に逆らって坂道を登り続ける必要があります。そのためには体を分解して、体を軽くし続けなければいけません。軽くなっていくことが老いるということであり、その行く先こそが死です。

健康への応用

過食や運動不足は全て正常な分解を妨げるものです。分解が妨げられれば坂道を転げ落ちることになります。これが病気です。健康を維持するために健康的に体を分解していかなければいけません。具体的には運動と小食です。

参考文献

動的平衡 福岡伸一 小学館新書