薬剤師はいらない。インターネットで調べれば全部わかる!

こんにちは薬剤師の赤羽です。インターネットの発展によって薬剤師などの知的専門職の存在意義が問われています。インターネットを駆使して、ほぼ無料で高度な知識にアクセスすることが可能になったからです。世間でも薬剤師不要論がしばしば取りざたされるのはこのような情報技術の発展が背景にあります。

専門職は高度な知識を独占していた

かつて専門職が人々から尊敬を集めていた時代が長く続いていました。高度な知識にアクセスすることが難しかった時代です。その当時、専門職は知識を独占し、その知識格差から収益を得ることができました。

情報技術が発展した現代、知識を独占し、その知識格差を収益源とする手法は通用しません。それなのに薬剤師はいまだに法律・規制に守られてこの手法を続けています。この滑稽ですらある現状が薬剤師バッシングの背景にある人々の思いなのではないでしょうか?

社会に受け入れられる専門家とは?

社会に受け入れられる専門職の新しい姿とはどのようなものでしょうか?それは知識を無料でみんなと共有する専門職です。一昔前は資産を「独占」することこそが正義でした。しかし、現代の基本姿勢は「共有」です。知識も資産の一部と考えればわかりやすいのですが、独り占めするのではなく自分から進んでみんなと分けあうことが正義になりつつあります。

いくらインターネットが発展して情報へのアクセスが容易になったとはいえ、体系的かつ広範囲な知識を手に入れることは困難です。それを持っている専門職の意見は役に立ちます。それを惜しげもなく共有することでしか社会に居場所は作れません。

知識の共有を通じて、みんながつながる世界を作ろう

薬剤師はその専門知識を広く社会と共有しないかぎり、居場所を失うことになります。しかし、もし、薬剤師が知識の共有によって社会にその居場所を築くことができれば大きな社会貢献ができるはずです。なぜなら薬局は患者、医療機関、医薬品卸、介護事業者など多くのコミニュケーションが集中する場所だからです。専門知識を共有し、その共有により人々が集まり、新たな仲間を見つけ、増やしていく機会を提供することこそ、新時代の薬剤師に課された大きな役割です。

参考

限界費用ゼロ社会(ジェレミー・リフキン)NHK出版

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