病気とはなにか?

こんにちは薬剤師の赤羽です。今回は病気という概念について掘り下げていきたいと思います。具合の悪い人のイラスト(男性) | かわいいフリー素材集 いらすとや

病気とは?

病気とは自然に存在するものではなく、人類の創造物です。人は3つの観点から病気を定義していると思われます。
1)平均的な状態から逸脱している状態
2)自分、又は家族などの周囲の人間が困っている状態
3)医療の観点から治療が必要とされる状態
この中でもっとも自然に受け入れられる病気の状態は2)だと思います。1)と3)は余計なお世話とも言えるし、下手をすれべ差別的な要素を含む可能性があります。

平均的な状態から解離していたら病気

平均から離れていたら病気とする定義に当てはまる状態は例えば「太っている」、「寝起きが悪い」、「背が低い」、「知能が低い」などだと思います。それをもってして病気とするのはどうでしょう?本来連続的な状態の変化のどこかに明確な区切りを設けて、それを境に異常と正常をキッパリ2つに分割してしまうのです。病気のレッテルを貼られた人は当然苦しむことになるでしょう。私は好きではない考え方です。

医療の観点から治療が必要とされたら病気

医療の観点から治療が必要と考えられる状態を病気と定義することもあります。これも押し付けがましい定義だと思います。代表的なのは「高血圧」、「高血糖」、「高コレステロール」などです。自分は不便を感じていないのに勝手に病気のレッテルを貼られてしまうのです。これは現時点では全く困ったことは起きていないけど、将来困ることになる可能性が高い状態です。これに関しては患者の納得なしに医療者が勝手に病気のレッテルを貼って、治療を進めることはフェアではありません。どのようなリスクがどのくらい上がるのか?薬を飲むとそのリスクがどのくらい下がるのか?薬を継続することにどのようなリスクがあるのか?この3点についてお互いに理解し、納得した上で治療を進めるべきだと思います。我々薬剤師は、患者さんが納得して治療を進められるように全力を尽くします。医療の都合で勝手に病気扱いされて、納得いかずに薬を飲んでいる方々を一人でも少なくすることは薬剤師の重要な仕事です。

未来の病気

病気は人間が作り出すものです。もし、この先の未来に科学が発展して寿命、知能、体格、運動能力が自由に操作できるようになったらどうなるのでしょうか?それが当たり前になった世界ではテストの点数が取れないことや、運動音痴、寿命が短いなども病気になってしまうのかもしれません。私たちは自らが作り出した病気に苦しむことになるのでしょう(2)。我々は病気という概念をこれからより一層慎重に取り扱う必要があると強く思います。

参考文献

1)病気(Wikipedia
2)ホモ・デウス(上)p38 河出書房新社