生活習慣病は自己責任ではない

こんにちは薬剤師の赤羽です。生活習慣病とは糖尿病、高血圧、高脂血症などです。食べ過ぎ、運動不足が原因の病気です。これって自業自得な気がしませんか?しかし、私は生活習慣病は本人の責任ではなく、社会の責任だと考えています。

人間の自由意思を過信しすぎ

生活習慣病を自業自得と考えている人は「自由意思」を過信しすぎです。人間は自分の意志で決めていることなんてほとんどありません。好きな色、着ていく服、夕飯のメニューなどいろんなことを自分の意志で決めていると思っていますか?ほとんど、マスメディア、インターネット、看板などに無意識で影響されて決めています。自由意思で決めていることなんてほとんどありません。

本能の強さをあなどらないで

生活習慣病を自業自得と考えている人は「本能」をあなどりすぎです。食欲は極めて強い本能の一つです。人類は長い歴史の中で食糧が余ってしょうがないという状況に置かれることがほとんどありませんでした。そのため、食べ過ぎるくらい強い食欲を持っていることが生存に有利だったのです。近年、急激な農業、工業の発達で大量の食糧に囲まれて生活するようになりました。しかも、食欲を刺激するように工夫された宣伝広告のシャワーを24時間浴び続けているのです。一人暮らし世帯が増えていることも食べ過ぎに拍車をかけています。一人暮らしの世帯では自炊をせずにお弁当などの加工商品または外食で済ますことが多いと思います。加工商品や外食には大量の砂糖と塩が使われており、強力に食欲を増進させます。これも、自分の意志で押さえつけることは極めて困難です。

自業自得と考えず社会問題と考える

「強力な本能」と「弱い自由意思」しか持たない人類は簡単に生活習慣病になってしまいます。そうさせているのは社会のシステムです。すなわち生活習慣病は社会の問題であり、決して自己責任ではありません。

食品加工会社がたくさんの商品を売るためにしている工夫が生活習慣病を引き起こしています。食品加工会社の宣伝を助けるマスコミ、インターネットサイト、広告代理店なども同罪です。それを経済に好都合だからと言って見過ごす日本国政府も同罪です。

生活習慣病を自己責任と考えれば撲滅することはできません。社会の問題と考えなければいけないのです。

参考

生物学的に、しょうがない!(石川幹人)サンマーク出版