こんにちは薬剤師の赤羽です。生活習慣病というのは名前の通り生活習慣が良くないことによって生じる病気です。医療機関では「痩せましょう」、「塩分を控えましょう」、「運動をしましょう」などと言われますが、それができれば苦労はありません。生活習慣を改善するために有効な方法はないのでしょうか?
めんどくさすぎて続かない
生活習慣を改善する試みはほとんど成功しません。例えば、定期的な運動、食習慣の改善などです。これは「頑張っている」ことが問題です。頑張ることはとても大きな精神的負荷がかかるのですぐに嫌になってしまいます。子どものときに親から「がんばれ、がんばれ」と言われたことはありますか?勉強頑張れって言われて頑張れるなら、苦労はありません!精神的な負担になりイライラするだけです。頑張ることは大きな心の負担になるのです。
頑張らずに継続させる
頑張らずに続けることが最も有効な「良い習慣」を獲得するための手段です。そんなうまいことがあるのでしょうか?
以下のコツを使えば頑張らずに習慣を獲得できる可能性が高まります。
- 習慣をつくるために心の余地を作る
習慣を身に着けるための前段階として、心の負担を減らす作業が有効です。具体的には「もちものを減らす」、「毎日同じ服を着る」、「毎日同じものを食べる」、「毎日同じ時間に寝る」などです。判断する機会を減らすことで心の負担がへり、新しい習慣を作る心の余地ができます。 - 少しづつやる
いきなりたくさんやってはいけません。大切なのは続けることです。例えばスクワットを習慣化したい場合は1回から、ランニングを習慣化したいときは靴を履くことから、などのものすごく軽いことから始めます。効果がなくてもかまいません。習慣化することが目的です。 - きっかけるを作る
行動を始めるきっかけを設定することが有効です。例えば毎日歯磨きの時にスクワットする。洗濯物を干すときにスクワットする。月曜日、木曜日の朝7時からランニングをする。などです。きっかけを引き金にして自動的に行動できるまで繰り返します。
以上の3つで習慣を獲得できる可能性が高まります。とにかく行動を自動化し、意志の力を使わないようにします。あくまでも自動的にやるのです。
悪い習慣をなくしたい場合はこれと逆をやります。
- 良い習慣を増やして悪い習慣が入り込む余地をつぶす
悪い習慣につかっている時間を、良い習慣でつぶします。・スマホで無意識に動画ばかりみてしまう。
→読書の習慣を作ることで改善が期待できます。・間食の習慣
→歯磨きの習慣を作ることが有効です。例えば毎日午後3時に歯磨きをする習慣を作れば、午後3時のおやつの習 慣をつぶすことができます。 - きっかけをつぶす
悪い習慣には発動するきっかけがある可能性があります。そのきっかけをなくしてみましょう。・コンビニでついついアイスやお菓子を買ってしまう。
→この場合は、コンビニを見かけることがきっかけになっていると思います。きっかけをなくすには通勤・通学の道を変えてコンビニを見ないようにする。などが有効です。・おやつを食べてしまう。
→いつも、ワイドショーを見ながらおやつを食べているのなら、そのワイドショーをみるのをやめる。などが考えられます。
頑張らずに、少しずつ習慣を変えていこう
良い習慣を身に着けるために、頑張ることは逆効果です。ロボットになったつもりで「少しづつ」、「きっかけを作り」、「行動を自動化」しましょう!
参考
がんばらない戦略(川下和彦、?たむらようこ)アスコム