こんにちは薬剤師の赤羽です。体重の管理って大事ですよね?そこで、体重管理の大原則である次の二点について本当なのか検討したいと思います。
原則1 1日3食しっかり食べないと太る
原則2 夜にたくさん食べると太る
この2つの原則にはもっともらしい理由があります。
・1日1食では代謝や筋肉が落ちるので太りやすい体質になってしまう。
・1日1食ではエネルギーの吸収が高まり太る。
・夜はエネルギー消費量が下がるので夜に食べると太りやすい。
本当はどうなのか?
上記の説明は理由としてはもっともらしいので信じてしまいそうです。でも、本当はどうなのでしょうか?実験しないとわかりません。そこで、ラマダーン(2)中の人たちの体重変化を観察することでその実験を行った結果を参照してみます。ラマダーンはイスラム教の行事で日中食事を取ることができない期間です。この期間の20日間について行事参加者の体重をモニタリングするというものです(3)。
この実験でわかること
ラマダーン中の食事は基本的に夜1食になるそうです。さらに3食の時と摂取総カロリーを摂るかたが多いようです。つまり、1日1食、夜にドカ食いというダイエットにとって恐るべき禁忌を犯すことになるのです。
結果
ラマダン期間中にはほとんどの人が痩せるということが判明しました。理屈はさておき実際に1日1食、ドカ食いという太る要素満載の行為をしても太らないどころか痩せるということがわかりました。体重、体脂肪率共に2%程度痩せるようです。
考察
もっともらしい理屈よりも実際の実験結果の説得力はすごいです。1日1食どか食いを勧めるわけではありませんが、この結果を元に改めてどのような要素が体重管理に重要なのか考える必要がありそうですね。
参考文献
1)一日一食は太る?その4つの理由を解説!痩せやすくなる食事のポイントも
2)ラマダーン
3)Effect of fasting in Ramadan on body composition and nutritional intake: a prospective study J Hum Nutr Diet?
?.?2013 Jul;26 Suppl 1:97-104.?doi: 10.1111/jhn.12042.?Epub 2013 May 17.