血圧は生活習慣の改善で下げることができるのか?

こんにちは。薬剤師の赤羽です。今回は血圧と生活習慣の関係について調査したいと思います。「高血圧 イラスト」の画像検索結果血圧が高くなり、生活習慣を改善しましょうといわれたときどうすればいいのでしょうか?がんばったら、どの程度報われるのでしょうか?

何をすれば、どのくらい血圧が下がるのか?

血圧を下げようと思った時に、真っ先に思いつくのは「減塩」ですよね?他にも、血圧を下げる効果が確かめられている方法があります(*1)。いずれも、世界各国で複数の臨床試験の結果、確かめられている方法です。以下、ご参照ください。
表1)生活習慣の血圧降下作用

項目 効果(上の血圧)
体重減少 5-20 mmHg/10 kg減量
(※1BMI当たり1.5-6 mmHg低下)
減塩(6g) 2-8 mmHg低下
軽度の身体運動 4-9 mmHg低下
節酒 2-4 mmHg低下

※「1BMI」の計算方法:身長(m)✖身長(m)
例)身長160センチの場合:1.60 x 1.60 = 2.56 kg (1 BMIの重量)

血圧低下の事例

血圧低下の具体例です。
表2)生活習慣改善の具体例

項目 程度 効果
体重減少 3kg減量 3-6mmHg
減塩 3g減らす 3mmHg
ウォーキング 30分・毎日 5mmHg
合計 11~14mmHgの低下

この低下量は一般的な血圧の薬に匹敵する血圧降下作用です。生活習慣を変えることで血圧の薬を飲まなくて済むかもしれません。いま、血圧の薬を飲んでいる人もやめることができるかもしれません!
ちなみに、減塩ははっきり言って難しいと思います。自分がどのくらい塩分をとっているのかなんてわかりません。でも、安心してください。体重を減らすために全体的な食事量を減らせば、自然と食塩摂取量は減ることがわかっています。こだわる人はおしっこで食塩摂取量がわかる機械を使うのもいいかもしれません(参照)

下の血圧が下がらないんだけど・・・

血圧には「上の血圧」と「下の血圧」があります。どちらにも基準値があり、それを下回っていたほうがリスクが低下します。上の血圧は薬をのむと早期に低下します。しかし、下の血圧はなかなか下がってくれません。これは特に若い方(~50代)に多い現象です。この場合もやはり生活習慣の改善が有効と考えます。目安としては表1)に示した値の半分くらいの効果です。表2)の内容を実行した場合の低下は5~7mmHgです。これはなかなか侮れない数字だと思います(*2)。

考察(血圧が高いことはそんなに悪いことなの?)

そもそも高血圧は悪いことなのでしょうか?答えは悪いことです!なぜなら血圧が高いことが原因で「死んだり」、「高度障害を患う」リスクが上がるからです。実際の疫学データを見てリスクを認識しましょう。

ステートメント 試験名 参照
全死亡者の20%が高血圧が原因と推定された EPOCH-JAPAN *3
年間10万人が高血圧により死亡している *4
高血圧で寿命が短くなる(約2.5年) NIPPONDATE80 *1

参考文献

1)NIPPON DATE 80
2)高血圧治療ガイドライン2014
3)Relation of blood pressure and all-cause mortality in 180,000 Japanese participants: pooled analysis of 13 cohort studies. Hypertension. 2008 Jun;51(6):1483-91.
4)What has made the population of Japan healthy? Lancet. 2011 Sep 17;378(9796):1094-105.