力を強くするためには、きつい高強度トレーニングが必要か?

こんにちは薬剤師の赤羽です。前回は「筋肉の量」を増やすためにどうすればいいのかを調査しました。筋肉を増やすには必ずしも高強度のトレーニングが必要ないことがわかりました。今回は筋力を強くするにはどうすればいいのかを追求したいと思います。
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筋肉があることは筋力が強いことではない

前回のブログで調査しましたが、筋肉の量が多いからと言って、筋力が強いとは限りません(前回ブログ)。筋力が強いと言うのは「パンチ力が強い」とか「重いものを持ち上げることができる」などの、より本質的な強さのことです。最新の研究では筋肥大の筋力への貢献度は50−60%程度に止まることがわかっています(1)。本当の強さ(筋力)を手に入れるためにはどうしたらいいのでしょうか?

本当の強さを手に入れるためのトレーニングとは?

本当の力は主に「筋肉量」と「神経活動」で説明されます(1)。人間は強い力を出すために筋肉を上手に動かせるようになる必要があります。これが「神経活動」の発達です。そのためには高強度トレーニングを実施するしかありません。これを証明する研究をいくつか見つけました。実験では全力の30%の運動(軽めの運動:20-30回くらいできる)と80%の運動(かなりきつい運動:ギリギリ8回できるくらい)で筋肉量と、筋力の強化を比較しました。両方とも疲労困憊までトレーニングを実施する条件です。6週間継続すると両者とも筋肉量が同じくらい増加しました。しかし、筋力については高強度トレーニング(全力の80%)の方が有意に強化されました。トレーニングの効果は2週間めくらいから現れるようです(2、3)。

まとめ

見た目をムキムキにするためには高強度(きつい)トレーニングが必要ないことがわかりました。総合的な運動量が重要になります。一方、筋力(本当の強さ)を身につけるたえにはきついトレーニングが必要になります。格闘家やアスリートのように本物の力がほしい場合は高強度(きつい)トレーニングが必要です。

参考文献

1)科学的に正しい筋トレ 最強の教科書:庵野拓将
2)Greater Neural Adaptations Following High- Vs. Low-Load Resistance Training Front Physiol. 2017 May 29;8:331.
3) Neuromuscular Adaptations After 2 and 4 Weeks of 80% Versus 30% 1 Repetition Maximum Resistance Training to Failure J Strength Cond Res. 2016 Aug;30(8):2174-85.