ストレッチを運動の前にしても良いのか?

こんにちは薬剤師の赤羽です。インターネットで運動に関する専門性の高い情報を簡単に入手できるようになりました。非常に専門性の高い情報も瞬く間に一般的になっています。そんな中で「運動の前にストレッチをしてはいけない!」という情報があります。今までの常識を覆すセンセーショナルな情報です。しかし、最近は逆に「ストレッチをしたほうがいいい!」という情報も出てきました。どっちが正しいのでしょうか?

ストレッチをするとパフォーマンスが下がる?

「運動前に静的ストレッチをしてはいけない(1)」これはすでに運動の分野では常識です。ストレッチのせいでパフォーマンスが5%低下することがわかったからです。この研究結果を受けて、運動前のストレッチはあまり推奨されなくなりました。ウォーミングアップとしては軽い有酸素運動(ジョギング)や動的ストレッチ(ラジオ体操)が推奨されています。

短時間のストレッチならむしろやったほうがいい!

しかし、最新の研究では短時間(20秒以下)のストレッチならパフォーマンスを低下させずに可動域を広げることが可能であることが示唆されました。(2)。
また、短時間のストレッチはパフォーマンスを向上させる可能性もあることがわかってきました(3)。

まとめ

短時間(20秒以下)のストレッチは関節の可動域を広げて怪我を予防し、運動のパフォーマンスを向上させることがわかりました。これは実感とも一致します。運動前にはなんとなく軽いストレッチをしてみたくなる物です。これからは積極的にストレッチを取り入れいきましょう!

参考文献

1)2013 Mar;23(2):131-48. doi: 10.1111/j.1600-0838.2012.01444.x. Epub 2012 Feb 8.
Does pre-exercise static stretching inhibit maximal muscular performance? A meta-analytical review
2)2020 Feb 6;15(2):e0228583.
doi: 10.1371/journal.pone.0228583. eCollection 2020.
The acute and prolonged effects of 20-s static stretching on muscle strength and shear elastic modulus
3)Duration Dependent Effect of Static Stretching on Quadriceps and Hamstring Muscle Force by Leyla Alizadeh Ebadi *ORCID andEbru Çetin Sports Sciences Faculty, Gazi University, 06560 Ankara, Turkey Sports 2018, 6(1), 24;

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